複数のClaudeを並列実行する方法|Agent Teams・tmux・Worktree

複数のClaudeを並列実行する方法|Agent Teams・tmux・Worktree

「複数のClaudeを同時に走らせて開発を加速したい」と考えているなら、選択肢は一つではありません。Claude Codeは、1セッション内の委任実行から、tmuxによる独立プロセス起動、公式のAgent Teamsまで、用途に応じた4種類の並列化手法を提供しています。この記事では、各アプローチの特徴・セットアップ手順・コスト感を整理して、あなたのワークフローに合った選択肢を見つけられるようまとめました。

結論powered by Claude

「multi claude」は複数のClaudeセッションを並行して動かす手法の総称で、目的によってサブエージェント・Agent View・Agent Teams・動的ワークフローの4種から選択します。

最も手軽なのはサブエージェントで、1つのメインセッションがサイドタスクを別インスタンスに委任し、コンテキストを汚染せずに結果だけを受け取れます。独立したプロセスを並列で管理したい場合はAgent Viewclaude agentsコマンド)でバックグラウンドセッションを一覧監視し、必要時だけ介入する方式が効率的です。

同一リポジトリの複数ブランチを同時編集するシナリオではWorktreeによる作業隔離が必須で、ファイル競合を防ぎながら各セッションが独立したチェックアウトで動作できます。トークン使用量はセッション数に比例して増加するため、ユースケースに合わせた最小構成で始めるのがコスト管理の基本です。

目次 (10)

「multi claude」とは何か

「multi claude」とは、複数のClaudeインスタンスを同時に動かしてタスクを並列処理する手法の総称です。Claude Codeの公式ドキュメント(出典: https://code.claude.com/docs/ja/agents )では、この並列化を4つのアプローチに分類しており、「誰が作業を調整するか」「ワーカーが互いに通信するか」「同じファイルを触るか」の3軸で使い分けを決めます。

従来は1つのセッションで会話しながらコーディングするスタイルが主流でしたが、Claude Codeが成熟するにつれて、複数プロセスを同時に走らせることで単純な作業速度を何倍にも引き上げる事例が増えています。注意点は、セッション数が増えるほどトークン使用量も線形に増加する点です。

4つのアプローチを比較する

公式ドキュメントが整理する4種を表でまとめます。

アプローチ 提供内容 使うべき場面
サブエージェント 1セッション内で委任ワーカーが独自コンテキストで動作 サイドタスクがメイン会話を埋め尽くす場合
Agent View claude agentsで開くバックグラウンドセッション監視画面 複数の独立タスクを引き継いで後から確認したい場合
Agent Teams 共有タスクリスト+エージェント間メッセージングを備えた複数セッション(実験的) Claudeにプロジェクトを分割・割り当て・同期させたい場合
動的ワークフロー 多数のサブエージェントを実行するスクリプト コードベース全体の監査や500ファイル規模のマイグレーション

さらに補助ツールとしてWorktree(並列セッションごとに独立したgitチェックアウトを提供)と /batchコマンド(1つの変更を5〜30個のWorktree分離サブエージェントへ分割)があります。

サブエージェント — 1セッション内での委任実行

最も手軽な並列化手法です。メインセッションのClaudeが特定のサイドタスクを別のClaudeインスタンスへ委任し、独自のコンテキストウィンドウで処理させます。結果はサマリーとしてメインセッションに返却されるため、メインの会話が不要な情報で膨らみません。

使用するコマンドは /agents で、現在実行中のサブエージェントを確認できるパネルと、カスタムサブエージェントを作成・編集できるLibraryタブが開きます。YAMLのfrontmatterを持つMarkdownファイルを .claude/agents/ に置くことで、チームへ共有できるカスタムサブエージェントを定義することも可能です。

サブエージェントは1セッションの中での分業であり、完全に独立した別プロセスを立ち上げるわけではありません。互いの状態はメインセッション経由でのみ共有されます。

Agent View — バックグラウンドセッションを一元監視

claude agents コマンドで起動するAgent Viewは、バックグラウンドで動いているセッションをディスパッチ・監視するための専用画面です(リサーチプレビュー段階)。

仕組みは次の通りです。

  1. claude agents を実行してAgent View画面を開く
  2. 新しいバックグラウンドセッションをディスパッチする
  3. 各セッションの状態(実行中・待機中・入力待ち)を一覧で確認する
  4. 入力が必要なセッションにだけ介入してアタッチする

Agent Viewがディスパッチした各セッションは自動的に独自のWorktreeへ移動するため、ファイル競合を気にせず並列処理できます。「複数の独立したリサーチタスクを並列で走らせ、手が空いたときにまとめて確認する」用途に最適です。

Agent Teams — リーダーがチームを動かす(実験的)

Agent Teamsはリーダーセッションが複数のチームメイトセッションを計画・割り当て・監督する仕組みで、現時点では実験的機能としてデフォルト無効になっています。

チームメイト同士はタスクリストを共有し、エージェント間でメッセージを直接送受信できます。ただし、Agent Teamsはチームメイトをテスト時にWorktreeで自動隔離しないため、同じファイルセットを複数のチームメイトが触らないよう、タスク分割の設計が必要です(出典: https://start-link.jp/hubspot-ai/ai/claude-code-practice/claude-code-parallel-agents )。

大規模なプロジェクト分割に向いている一方で、実験的ステータスゆえ動作仕様が変わる可能性がある点に注意してください。

tmux + 複数ターミナルで独立セッションを並列起動

「異なるリポジトリのタスクを同時にこなしたい」「完全に独立したプロセスを走らせたい」という場合は、tmuxによるターミナル分割が最もシンプルな解決策です。

基本の手順は以下の通りです。

  1. tmux new-session で新規セッションを作成する
  2. Ctrl+b %(縦分割)または Ctrl+b "(横分割)でペインを追加する
  3. 各ペインで claude コマンドを起動し、別々のタスクを指示する
  4. Ctrl+b o でペイン間を移動しながら進捗を確認する

tmuxは各Claudeセッションが完全に独立したプロセスとして動作します。一方のセッションが重いタスクを処理している間も、もう一方は別の会話を進められます。同一リポジトリで作業する場合はWorktreeと組み合わせることでファイル競合を防げます。

Worktreeでファイル競合を防ぐ

複数のClaudeセッションが同一リポジトリの同じファイルを編集すると、コンフリクトや予期しない上書きが発生します。これを根本的に防ぐのがgit worktreeです。

セットアップ手順は次の通りです。

  1. git worktree add ../project-task-b feature/task-b でWorktreeを追加する
  2. 作成された ../project-task-b ディレクトリで別のClaudeセッションを起動する
  3. メインのワーキングツリーと../project-task-bは同じgitリポジトリを共有しながら、それぞれ独立したファイルツリーを持つ
  4. 作業完了後は git worktree remove ../project-task-b で削除する

Agent ViewはディスパッチしたセッションをWorktreeへ自動移動するため、この操作を手動でやる必要はありません。tmuxで自前管理する場合は手動でWorktreeを用意するのが安全です。

/batch コマンドで大規模変更を並列分割

/batch はClaude Codeのskillで、1つの大きな変更を5〜30個のWorktree分離サブエージェントに自動分割します。各サブエージェントは独立したWorktreeで処理を行い、完了するとプルリクエストを作成します。

「コードベース全体の特定パターンをリファクタリングする」「多数のファイルに同じマイグレーションを適用する」といったケースで、手作業や逐次処理に比べて大幅に時間を短縮できます。これはサブエージェントとWorktreeをパッケージ化した使い方であり、別種の調整スタイルではないことに注意してください。

並列実行のコスト管理

複数のClaudeセッションを同時に実行すると、トークン使用量はセッション数に比例して増加します。3セッション同時実行なら消費量はおおよそ3倍になると見込んでください。

コストを抑えるための基本方針は次の通りです。

  1. 最初は1〜2セッションの並列から始めて効果を測定する
  2. 完全に独立していないタスク(依存関係あり)に並列化を適用しない
  3. Agent Teamsの実験的機能は意図せず多くのサブセッションを生成することがあるため注意する
  4. 大規模処理(/batch)は実行前に対象範囲を確認する

使用量の詳細はClaude Codeの /costs コマンドまたは公式ドキュメントのコストページで確認できます(出典: https://code.claude.com/docs/ja/agents )。

まとめ — ユースケース別の選び方

「multi claude」の4アプローチは、タスクの独立性とスケール感で使い分けると整理しやすいです。

  • サイドタスクをメインの会話に混ぜたくない → サブエージェント(/agents
  • 複数タスクを引き継いで後から確認したい → Agent View(claude agents
  • Claudeにチーム組織を作らせてプロジェクト管理させたい → Agent Teams(実験的)
  • 500ファイル規模のマイグレーションを一気に処理したい → 動的ワークフロー or /batch
  • リポジトリをまたいで独立したプロセスを走らせたい → tmux + 複数セッション

Worktreeはどのアプローチと組み合わせても「ファイル競合防止」の役割を担います。Claude Code側が自動化しているケース(Agent View)以外では、同一リポジトリで複数セッションを走らせる際に手動でWorktreeを設定しておくのが安全です。

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