
Claude × Val Town でできること|Townie AI・MCPと即デプロイ
「Claude で val を書いたらそのまま動かせるの?」という疑問を持つ開発者が急増している。2026 年 5 月、Val Town の公式レポートに「Claude がユーザー流入の最大ソースになった」と記録されたほど、Claude と Val Town の組み合わせはいま注目されている。本記事では、Val Town とは何か、Townie AI・Val Town MCP・Claude Code プラグインをどう使うかを具体的に解説する。
目次 (21)
- Val Town とは — JavaScript を 100ms でデプロイできるプラットフォーム
- Claude が Val Town への最大流入元に — 2026 年 5 月の公式レポート
- Townie AI — Claude 4.5 搭載のブラウザ内コーディングアシスタント
- Townie の 3 つの動作モード
- Townie でできる操作
- 利用条件と料金
- Val Town MCP の設定方法
- MCP で利用できるツール(36 種類以上)
- Claude Desktop への MCP 追加手順
- Claude Code から Val Town へのデプロイ手順
- インストールとセットアップ
- 実際のデプロイフロー
- 代表的なユースケース 5 選
- 1. 簡易 API エンドポイントの即席作成
- 2. 定期実行バッチ処理の自動化
- 3. メール受信トリガーのワークフロー
- 4. SQLite を使った軽量アプリのバックエンド
- 5. プロトタイプの共有・デモ
- Val Town の料金プランと始め方
- 無料で始める手順
- まとめ
Val Town とは — JavaScript を 100ms でデプロイできるプラットフォーム
Val Town は、小さな JavaScript / TypeScript コード(= val)を書いて即座にクラウドで動かせるプラットフォームだ。AWS のセットアップも Docker も不要。エディタにコードを貼り付けて保存するだけで、そのコードはウェブ上で動作する関数になる。
Val Town が提供する主なランタイム種別は以下のとおり。
- HTTP val: URL を持つ API エンドポイントとして動作
- Cron val: 定期実行スケジュールで動作するバッチ処理
- Email val: 受信メールをトリガーに処理を実行
- Script val: 手動または他の val から呼び出して実行
「デプロイに 100ms 以内」と公式ブログが明言しているのが特徴で、コードを保存した瞬間には本番環境が更新される。個人開発者から企業のプロトタイピングまで幅広く使われており、Val Town MCP サーバーを通じて Claude などの LLM ツールと直接連携できる点が、Claude ユーザーを惹きつけた大きな理由だ。
公式サイト: https://www.val.town
Claude が Val Town への最大流入元に — 2026 年 5 月の公式レポート
Val Town は 2026 年 6 月に公開した投資家向けアップデートで次のように述べている。
"Claude became our biggest source of new users"
Claude Code や Claude Desktop から Val Town MCP を通じてコードを書き、そのままデプロイするワークフローが普及した結果だ。同レポートでは「Claude Code の月」とも表現されており、Claude Code ユーザーが Val Town を発見・活用するケースが急増したことが読み取れる。
出典: https://blog.val.town/2026-may
Townie AI — Claude 4.5 搭載のブラウザ内コーディングアシスタント
Val Town が独自に提供するコーディングアシスタントが Townie AI だ。2026 年 1 月にリリースされた Townie v5 は、Claude 4.5 ファミリー(Haiku / Sonnet / Opus)で動作し、ブラウザ上で Val Town のすべての操作を自然言語で行える。
公式ドキュメントより: 「Claude Code、ただしブラウザで動作し、Val Town のシンプルで即座なランタイムに最適化」
Townie の 3 つの動作モード
Townie を起動すると(ショートカット ⌘J)、3 つのモードを選択できる。
- Normal — 編集前に承認を求めるデフォルトモード。変更内容を確認してから適用したい場合に使う
- Plan — 読み取り専用の思考パートナーモード。コードを書かず、設計や調査だけを行う
- Allow all edits — すべての変更を自動適用する完全自律モード
Townie でできる操作
Townie は単なるチャットではなく、Val Town の操作全般を担う。
- val の作成・検索・一覧表示
- ファイルの読み書きと実行
- SQLite データベースへの読み書き
- Blob ストレージの管理
- 環境変数の設定・参照
- ログの閲覧と Cron ジョブの設定
スラッシュコマンドも用意されており、/cost(現在の使用コスト表示)や /context(コンテキスト管理)で操作を細かく制御できる。
利用条件と料金
Townie AI は Val Town の Pro・Teams プランで利用可能(公開ベータ)。Pro プランは月額 $10 から。推論コストは Anthropic へのパススルーのみで、Val Town のマークアップはゼロと明記されている。
出典: https://blog.val.town/townie-v5
Val Town MCP の設定方法
Val Town MCP(Model Context Protocol)サーバーを使うと、Claude Desktop や Claude Code から Val Town を直接操作できる。Townie を使わずに、自分の好みの Claude モデルで val の開発・デプロイができる点が大きなメリットだ。
MCP で利用できるツール(36 種類以上)
- コード操作: val の作成・読み取り・編集・実行・削除
- ストレージ: SQLite データベース / Blob ストレージの読み書き
- 管理: 環境変数の設定、実行ログの閲覧、val の履歴管理
- 共有: val の公開・共有設定の変更
Claude Desktop への MCP 追加手順
- Val Town の公式ドキュメント(https://www.val.town/mcp)を開く
- 設定画面から Val Town API キーを発行する
- Claude Desktop の MCP 設定ファイルに以下を追加する
{
"mcpServers": {
"val-town": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@valtown/mcp-server"],
"env": {
"VAL_TOWN_API_KEY": "your_api_key_here"
}
}
}
}
- Claude Desktop を再起動すると、Val Town のツール群が Claude から使えるようになる
設定後は「HTTP エンドポイントを作る val を書いて」と Claude に話しかけるだけで、コード生成からデプロイまでが自動で完了する。
Claude Code から Val Town へのデプロイ手順
Claude Code から Val Town に直接デプロイするには、2026 年 6 月にリリースされた Val Town プラグインを使う。npx plugins add val-town/plugins 一発でインストールできる。
インストールとセットアップ
- ターミナルで以下を実行する
npx plugins add val-town/plugins
- Val Town の API キーを求められたら入力する
- Claude Code を再起動する
これだけで Claude Code が Val Town の MCP サーバーと Val Town Skills(HTTP val / Cron / メール / OAuth / フロントエンドのベストプラクティス知識)を両方取り込んだ状態になる。
実際のデプロイフロー
- Claude Code のチャットで「
fetchして JSON を返す HTTP val を作って」と指示する - Claude がコードを生成し、Val Town MCP 経由で val を作成する
- 保存から約 100ms でエンドポイントが本番稼働する
- Claude Code 上でログや実行結果を確認する
ローカルのビルドツールもサーバーも不要で、指示からデプロイまでが数秒で完結する。
出典: https://blog.val.town/plugin
代表的なユースケース 5 選
1. 簡易 API エンドポイントの即席作成
外部サービスのデータを加工して返す API が必要なとき、Val Town の HTTP val が最速の選択肢だ。Claude に「GitHub の特定リポジトリのスター数を取得して JSON で返す API を val で書いて」と依頼すれば、数十秒で動くエンドポイントができる。
2. 定期実行バッチ処理の自動化
毎日特定の URL をクロールして Slack に通知するといった定期処理は、Cron val で実現できる。スケジュール設定も Claude に「毎朝 9 時に〇〇を実行する cron を書いて」と伝えるだけで設定まで完了する。
3. メール受信トリガーのワークフロー
Val Town の Email val を使えば、特定のメールアドレスに届いたメールをトリガーに処理を実行できる。受信内容をパースして Notion に保存する、内容を要約して転送するといった用途に使われている。
4. SQLite を使った軽量アプリのバックエンド
Val Town には SQLite が組み込まれており、データの永続化が必要な小規模アプリのバックエンドを追加インフラなしで構築できる。Claude に「ユーザー登録と一覧表示ができる REST API を SQLite 付きで書いて」と伝えれば、フル機能の API が完成する。
5. プロトタイプの共有・デモ
作った val は即座に公開 URL を持つため、チームへの共有やクライアントへのデモがコピーアンドペーストだけで完了する。本番環境に近い動作確認ができるため、フィードバックのサイクルが大幅に短縮される。
Val Town の料金プランと始め方
| プラン | 月額 | Townie AI | 主な制限 |
|---|---|---|---|
| Free | $0 | 非対応 | 公開 val のみ、実行回数制限あり |
| Pro | $10〜 | 利用可能 | プライベート val、制限緩和 |
| Teams | 要問い合わせ | 利用可能 | チーム管理・コラボレーション機能 |
無料で始める手順
- https://www.val.town にアクセスする
- GitHub アカウントでサインアップする(メール登録も可)
- 画面中央のエディタに JavaScript を書いて保存する
- 生成された URL にアクセスして動作を確認する
Claude との連携は Val Town の API キーさえ発行すれば MCP 経由でも Claude Code プラグイン経由でも即座に使い始められる。まず無料プランで val の感覚をつかんでから、Townie AI を試したい場合は Pro プランへのアップグレードを検討しよう。
まとめ
Val Town は「JavaScript を書いたら即デプロイ」という開発体験を提供するプラットフォームだ。Claude との連携は 3 つの経路がある。
- Townie AI — Claude 4.5 搭載のブラウザ内アシスタント(Pro プラン)
- Val Town MCP — Claude Desktop / Code から val を直接操作
- Val Town プラグイン for Claude Code —
npx plugins add val-town/pluginsで 100ms デプロイ
Claude がユーザー流入の最大ソースになるほど親和性が高いこの組み合わせを、まず無料プランで試してみるのが最初の一歩だ。