
Claude と NotebookLM を MCP で連携|設定手順と研究フロー
Google の NotebookLM と Anthropic の Claude は、どちらも 2026 年を代表する AI ツールです。これまでは「資料の整理には NotebookLM」「文章生成・推論は Claude」と別々に使うのが主流でした。しかし 2026 年初頭に NotebookLM が MCP(Model Context Protocol)に対応したことで、Claude Desktop から NotebookLM を直接操作できるようになりました。
タブを行き来せず、Claude の会話の流れの中で NotebookLM のノートブック作成・ソース追加・クエリ実行が完結する——この連携がリサーチ作業に与える影響は大きく、海外の研究者やコンテンツクリエイターの間で急速に広まっています(出典: XDA Developers, 2026-02-23)。
本記事では MCP を使った接続手順を Mac/Windows 両対応で解説し、実際のリサーチワークフローも紹介します。
目次 (17)
- Claude と NotebookLM それぞれの強みを整理する
- MCP 接続の前提条件
- セットアップ手順(Mac/Windows 対応)
- ステップ 1: uv をインストールする
- ステップ 2: NotebookLM MCP サーバーをインストールする
- ステップ 3: Google 認証を通す
- ステップ 4: Claude Desktop の設定ファイルを編集する
- ステップ 5: MCP サーバーの設定を書き込む
- ステップ 6: Claude Desktop を再起動する
- 接続後に Claude から操作できること
- 実践リサーチワークフロー例
- 学術論文のレビュー
- コンテンツ制作のための市場調査
- 会議録や議事録の整理
- 注意点とよくある問題
- NotebookLM 単体との使い分け基準
- まとめ
Claude と NotebookLM それぞれの強みを整理する
設定に入る前に、なぜこの 2 つを組み合わせる意味があるのかを確認しておきましょう。
NotebookLM の強み
- アップロードしたソース(PDF・YouTube・URL など)を厳密に参照し、ソース外の情報を混入させない
- 参照箇所を逐一引用するため、出典の確認が容易
- Audio Overview(音声要約)によるオフライン学習
Claude の強み
- ソース横断の推論・比較・合成が得意
- 長文の書き起こし・構成・再フォーマット
- 会話の文脈を保持しながら複雑な指示を実行
2 つを MCP で繋ぐと「NotebookLM が調査用の知識ベースを保持し、Claude が分析・執筆を担当する」役割分担が可能になります(出典: Medium — NotebookLM + Claude via MCP)。
MCP 接続の前提条件
作業を始める前に以下を確認してください。
- Claude Desktop アプリ(anthropic.com から最新版をインストール)
- Google アカウント(NotebookLM にアクセスできるもの)
- uv(Python パッケージマネージャー)
uv は Python 環境を自動管理してくれるツールで、既存の Python 環境を汚染しません。まだインストールしていない場合は次のセクションの手順でインストールします。
セットアップ手順(Mac/Windows 対応)
ステップ 1: uv をインストールする
Mac の場合(ターミナルで実行):
curl -LsSf https://astral.sh/uv/install.sh | sh
インストール後、ターミナルを再起動するか source ~/.zshrc(または ~/.bashrc)を実行してパスを反映させます。
Windows の場合(PowerShell で実行):
powershell -ExecutionPolicy ByPass -c "irm https://astral.sh/uv/install.ps1 | iex"
ステップ 2: NotebookLM MCP サーバーをインストールする
uv tool install notebooklm-mcp-server
パッケージ名が変更されている場合は notebooklm-mcp-cli を試してください。
uv tool install notebooklm-mcp-cli
ステップ 3: Google 認証を通す
notebooklm-mcp-auth
ブラウザが開き、Google アカウントの認証画面が表示されます。NotebookLM に使用している Google アカウントで許可してください。
ステップ 4: Claude Desktop の設定ファイルを編集する
Mac の場合、ターミナルで以下を実行して設定ファイルを開きます:
mkdir -p ~/Library/Application\ Support/Claude/
open -e ~/Library/Application\ Support/Claude/claude_desktop_config.json
Windows の場合、Win + R キーを押し %APPDATA%\Claude と入力してフォルダを開き、claude_desktop_config.json をテキストエディタで開きます。
ステップ 5: MCP サーバーの設定を書き込む
claude_desktop_config.json に以下の内容を記述します(既存の設定がある場合は mcpServers オブジェクトに追記):
{
"mcpServers": {
"notebooklm": {
"command": "uvx",
"args": ["notebooklm-mcp-server"]
}
}
}
notebooklm-mcp-cli をインストールした場合は args を次のように変更します:
"args": ["--from", "notebooklm-mcp-cli", "notebooklm-mcp"]
ステップ 6: Claude Desktop を再起動する
設定ファイルの変更は再起動後に反映されます。Claude Desktop を完全に終了して再起動してください。ツールパネルに NotebookLM のアイコンが表示されれば接続成功です。
接続後に Claude から操作できること
MCP 接続が完了すると、Claude の会話画面から次の操作が直接行えます(出典: XDA Developers)。
- ノートブックの新規作成 — 「このテーマでノートブックを作って」と伝えるだけで NotebookLM 側にノートブックが生成される
- ソースの追加 — URL や検索結果を NotebookLM のノートブックに直接追加できる
- ノートブックへのクエリ実行 — 特定のノートブックに対して Claude が質問を投げ、引用付きの回答を取得する
- Audio Overview の生成トリガー — 音声要約を Claude 経由で生成開始できる
これらの操作は Claude の推論・執筆能力と組み合わせて使うことで効果を発揮します。たとえば「このノートブックの内容を元に 1,000 字のまとめを書いて」という指示が 1 回の会話で完結します。
実践リサーチワークフロー例
学術論文のレビュー
- 読みたい論文の PDF または URL を NotebookLM のノートブックに追加する(Claude 経由で操作可)
- Claude に「このノートブックから研究の目的・手法・結論を抜き出して」と依頼する
- Claude が NotebookLM のソースを参照しつつ引用付きでサマリーを出力する
- 「関連する先行研究との比較表を作って」と続けて、Claude の比較・分析能力を活かす
コンテンツ制作のための市場調査
- 競合記事・業界レポートの URL を NotebookLM でまとめる
- Claude に「このノートブックの情報を元に差別化ポイントを 3 つ挙げて」と依頼する
- NotebookLM が引用元を保証し、Claude が読者向けに読みやすい文章へ加工する
会議録や議事録の整理
- 会議録テキストを NotebookLM にソースとして追加する
- Claude 経由でアクションアイテムや決定事項を抽出し、メール文面に整形する
注意点とよくある問題
セットアップ時間に余裕を持つ
記事では「10 分でセットアップ可能」と紹介されていますが、Google 認証の手順やパッケージ名変更などの影響で 30 分以上かかることもあります。初めて試す場合は時間に余裕のあるタイミングで作業してください。
パッケージ名の変更に注意
2026 年時点で notebooklm-mcp-server から notebooklm-mcp-cli へのパッケージ名変更が報告されています。インストール失敗時は両方の名前を試してください。
ノートブックの手動追加が必要な場合がある
MCP 経由でソースを追加できない形式(ローカルファイルの一部など)については、NotebookLM の Web 画面から手動で追加するケースもあります。
Claude Desktop のバージョン確認
MCP 機能は Claude Desktop の比較的新しいバージョンから有効になっています。接続に失敗する場合はアプリを最新版にアップデートしてください。
NotebookLM 単体との使い分け基準
この連携が有効なのは主に「複数のソースを横断して分析・加工したい」場面です。一方、「アップロードした資料の内容を忠実に調べたい」「引用の出典をそのまま確認したい」だけなら NotebookLM 単体の方がシンプルで確実です。
Claude との比較(機能・料金・使い分けの基準)については「NotebookLM と Claude 比較|調査・要約と文書作成の使い分け」で詳しく解説しています。MCP 連携を始める前にそちらも参考にしてください。
まとめ
NotebookLM の MCP 対応により、Claude Desktop から Google の研究用 AI を直接操作できるようになりました。設定は uv のインストールから始まり、6 ステップで完了します。接続後は NotebookLM のソース管理能力と Claude の推論・執筆能力を組み合わせた、引用の確かなアウトプットが作れます。
論文レビュー・市場調査・議事録整理など、ソースの信頼性が重要な場面ほど効果を発揮します。まずは試験的なノートブック 1 つで動作を確認してみてください。