
Anthropic 速報|Project Glasswing 拡大と Claude Code 更新
2026 年 6 月 3 日朝、Anthropic 公式情報を Clauder Navi 編集部がニュース番組 style でお届けします。本日の主役は、6 月 2 日付で公式発表された 「Project Glasswing の拡大」 です。重要インフラのセキュリティを AI で支える取り組みが、約 150 組織を新たに迎えて大きく広がりました。開発ツール側でも Claude Code に利用者対応が必要な変更が入っています。本日のヘッドラインはこちらです。
- 【1】Project Glasswing が拡大、約 150 組織が参加し重要インフラの脆弱性検出を後押し(★★★)
- 【2】Claude Code v2.1.160 がリリース、設定ファイル書き込み確認の強化と起動キーワード刷新(★★)
- 【3】Advisor tool に
max_tokens追加、出力上限でコストとレイテンシを制御(★★)
では各ニュースを順にお伝えします。
目次 (6)
結論
2026 年 6 月 3 日の最大ニュースは、重要インフラ向けのサイバーセキュリティ支援プログラム 「Project Glasswing」の拡大 です。4 月時点で約 50 のパートナーがコードベースをスキャンし 1 万件超の高深刻度・重大脆弱性を発見 した実績を踏まえ、新たに約 150 の組織が参加します。ただし利用には招待制の研究プレビューが前提で、一般利用への即時の影響はない 点は押さえておくべきです。
開発ツール側では Claude Code v2.1.160 がリリースされ、こちらは利用者がすぐ確認すべき変更を含みます。起動キーワードが ultracode に刷新され、従来の起動ワードは無効化 されました。あわせてシェルの起動ファイルやビルドツール設定ファイルへの 書き込み前に確認を求める安全弁が追加 され、日本語入力(CJK IME)のカーソル位置の不具合も修正されています。
API 面では、Advisor tool(beta)に 出力の上限を制御する max_tokens パラメータ が加わりました。Anthropic は max_tokens: 2048 の設定で出力を約 7 分の 1 に削減でき、品質劣化は観測されなかった と報告しています。本日は「重要インフラのセキュリティ」と「コスト・安全性の最適化」が通底するテーマと言えます。
【1】Project Glasswing が拡大、約 150 組織が参加し重要インフラの脆弱性検出を後押し
日本時間 2026 年 6 月 2 日、Anthropic は重要インフラ向けのサイバーセキュリティ支援プログラム「Project Glasswing」を拡大すると公式に発表しました。きっかけは 4 月時点の実績です。当時およそ 50 のパートナーが Claude Mythos Preview を使ってコードベースをスキャンし、1 万件を超える高深刻度・重大な脆弱性を発見 しました。この成果を踏まえ、今回新たに約 150 の組織が参加します。出典: Anthropic 公式発表(expanding Project Glasswing)。
参加組織は 15 カ国以上に分散し、電力・水道・医療・通信・ハードウェアといった分野を代表する企業やベンダーで構成されます。いずれも世界規模のサプライチェーンに依存される存在であり、Anthropic は 単独の大規模攻撃で 1 億人以上に影響が及びうる と試算しています。脆弱性検出の中核となる Claude Mythos Preview は、引き続き 招待制の研究プレビュー として提供される位置づけです。
エンジニア読者への影響度は ★★★。Claude Mythos Preview は招待制のため、一般利用への即時の影響はありません。それでも「AI を使った脆弱性検出を大規模に実証した」という事実は、今後の製品展開やセキュリティ分野での活用を占ううえで注目に値します。国内の重要インフラ事業者や医療・通信分野の開発者にとっては、将来の調達やセキュリティ審査で Anthropic の実績として引用できる材料にもなります。なお、発見件数(1 万件超)は Anthropic の発表ベースの数字 である点に留意して扱ってください。
【2】Claude Code v2.1.160、設定ファイル書き込み確認の強化と起動キーワード刷新
日本時間 2026 年 6 月 2 日 2 時 10 分、Claude Code v2.1.160 がリリースされました。今回の中心は 2 点です。1 つ目は セキュリティの強化 です。シェルの起動ファイル(.zshenv / .zlogin / .bash_login)や ~/.config/git/ への書き込み前に、確認のプロンプトが追加されました。編集を自動承認する acceptEdits モードであっても、.npmrc / .yarnrc* / bunfig.toml / .bazelrc / .pre-commit-config.yaml / .devcontainer/ といったビルドツールの設定ファイルへの書き込み前には確認を求め、意図しないコード実行を防ぐ 設計になりました。出典: claude-code v2.1.160 リリースノート。
2 つ目は 起動キーワードの刷新 です。新たに ultracode が割り当てられ、従来の起動ワードは無効化 されました。入力欄では起動キーワードが紫色でハイライト表示されるようになっています。このほかバグ修正も多数入っており、WSL 上でのクリップボードへの書き込み(PowerShell 経由に修正)、CJK IME のカーソル位置表示、バックグラウンドセッションでの会話消失、Windows でのキー入力遅延などが解消されています。
エンジニア読者への影響度は ★★。起動キーワードが変わったため、設定メモや手順書に旧トリガーワードを書いていた場合は 無効化されている点に注意 が必要です。設定ファイルへの書き込み前確認は、これまで自動で書き換えられていたケースに対する安全弁であり、セキュリティ意識の高いチーム環境では歓迎される変更です。CJK IME の修正は、日本語入力で作業する利用者に直接の恩恵があります。
【3】Advisor tool に max_tokens 追加、出力上限でコストとレイテンシを制御
日本時間 2026 年 6 月 2 日付の Claude Platform API リリースノートで、Advisor tool(beta)に max_tokens パラメータが追加されたことが告知されました。これはアドバイザーモデルの 1 回の呼び出しあたりの出力(thinking とテキストの合計)の上限を制御 するもので、最小値は 1024 です。設定しない場合、アドバイザーの出力は難しい推論タスクで 4,200〜5,900 トークンになることがあるとされています。出典: Claude Platform API リリースノート(June 2, 2026)、Advisor tool ドキュメント(capping advisor output)。
Anthropic は、max_tokens: 2048 を設定すると 出力が約 7 分の 1 に削減され、打ち切り率はほぼゼロで品質の劣化も観測されなかった と報告しています。コスト削減とレイテンシ低減の両面で実用的な設定であり、ドキュメントでも 2,048 を推奨の起点として明示しています。
エンジニア読者への影響度は ★★。Advisor tool を使ったエージェントのパイプラインを構築・評価している開発者は、max_tokens: 2048 を設定するだけでコストと応答速度を大きく改善できます。特にアドバイザーに Claude Opus 4.8 を使っている場合は単価が高いため、トークン削減がそのまま財務インパクトに直結 します。なお Advisor tool 自体は beta かつ招待制(Anthropic のアカウントチームへの連絡が必要)である点は変わりません。
次に押さえるべき動き
本日の通底テーマは「セキュリティ」と「最適化」です。Project Glasswing は招待制の研究プレビューが前提のため、今後の焦点は どの段階で一般の開発者が AI による脆弱性検出を利用できるようになるか、そして製品としての提供形態や価格がどう設計されるかです。Claude Code 側は、起動キーワードの刷新と書き込み前確認の強化により「利用者が安全に使うための足回り」が整いつつあり、旧トリガーワードを使っていたチームは早めの確認をおすすめします。Advisor tool の max_tokens は、エージェント運用のコスト最適化が次の競争軸になることを示す動きです。会社・製品・API の三方向を、引き続き Clauder Navi 編集部が追ってお届けします。
出典まとめ
- Anthropic 公式発表(Project Glasswing の拡大): https://www.anthropic.com/news/expanding-project-glasswing
- Claude Code v2.1.160 リリースノート: https://github.com/anthropics/claude-code/releases/tag/v2.1.160
- Claude Platform API リリースノート(June 2, 2026 エントリ): https://platform.claude.com/docs/en/release-notes/overview
- Advisor tool ドキュメント(capping advisor output): https://platform.claude.com/docs/en/agents-and-tools/tool-use/advisor-tool#capping-advisor-output