
Claude を Rider で使う方法|.NET と Unity の導入手順
「JetBrains Rider で Claude を使いたいが、対応しているのか、どう入れるのか分からない」——この記事はその疑問に答えます。結論から言うと、Rider は Claude をしっかり使える IDE で、しかも導入ルートが 3 つあります。本記事では .NET / C# や Unity・Unreal といった Rider ならではの開発を想定し、3 つの導入方式と手順、Rider 2025.2 で内蔵された連携機能、つまずきやすいポイントまでを公式情報ベースで整理します。
目次 (8)
Rider で Claude を使う 3 つのルート
まず押さえるべきは、「Claude Rider」という単独製品は存在しないという点です。実体は、いま使っている Rider に Claude のコーディング支援を接続する仕組みで、ルートは次の 3 つに分かれます。
- Anthropic 公式の Claude Code プラグイン(Beta)を Rider に入れる
- JetBrains AI に標準搭載された Claude を使う(追加契約不要)
- Rider 2025.2 内蔵の MCP サーバー経由で Claude Desktop などから Rider を操作する
「Rider 単体で完結させたい」なら 1 か 2、「Claude Desktop を主役にして Rider をツールとして繋ぎたい」なら 3、という分け方が目安です。それぞれ契約主体も操作感も異なるので、順に見ていきます。
ルート1: Claude Code プラグインを Rider に導入する
Anthropic 公式の Claude Code プラグインは、IntelliJ IDEA や PyCharm と同じく Rider でも動きます。GUI パネル中心ではなく、Rider のターミナル・diff ビューア・診断情報と CLI を連携させる方式です。導入手順は次のとおりです。
- JetBrains Marketplace から「Claude Code [Beta]」プラグインをインストールする
- Rider を完全に再起動する(反映に複数回の再起動が必要な場合あり)
- Rider の統合ターミナルで
claudeを実行する(外部ターミナルからは/ideコマンドで接続) /configで diff ツールをautoに設定し、差分を Rider 側に表示させる
連携が有効になると、Ctrl+Esc でのクイック起動、コード変更の IDE diff 表示、エディタで選択中の範囲の自動共有、ファイル参照の挿入、lint・構文エラーの自動共有が使えます(Claude Code 公式ドキュメント JetBrains 編)。動かすには Anthropic アカウントのサブスクリプション(Pro 以上)が必要で、無料の Free プランでは利用できません。
ルート2: JetBrains AI 内蔵の Claude を使う
2025 年 9 月、JetBrains は自社の AI 機能に Claude Agent SDK ベースの Claude を標準搭載しました。これは JetBrains AI サブスクリプションに追加費用なしで含まれ、別途プラグインのインストールも Anthropic との直接契約も不要です(JetBrains AI ブログ)。
機能面では次の 4 点を備えています。
- 複数ファイルの編集を diff プレビューで並べて確認してから受け入れられる
- ユーザー承認なしにはファイル編集やコマンド実行をしない承認ベース操作(Brave モードで変更可)
- 実装方針を先に提示し「考察」と「実行」を分けるプランモード
- ファイル・フォルダ・画像をコンテキストとして追加できるコンテキスト管理
技術的には Claude Code と同じ基盤(コンテキスト管理・ファイル操作・ツール呼び出し・コード実行)を活用しています。会社や個人が JetBrains AI をすでに契約しているなら、これが「設定ゼロで始められる」最短ルートです。
ルート3: Rider 2025.2 内蔵の MCP サーバー
Rider はバージョン 2025.2 から MCP サーバーを内蔵しました。これにより Claude Desktop・Cursor・VS Code・Codex といった外部クライアントから、Rider が持つツールにアクセスできます(JetBrains Rider 公式ドキュメント)。有効化は次の流れです。
- プラグインが有効になっているか確認する(デフォルトで有効)
- Settings → Tools → MCP Server で自動設定を実行する
- Claude Desktop などのクライアントを再起動する
公開されるツールは幅広く、プロジェクトのビルドや問題検出などの分析、シンボル情報の検索、ファイルの作成・読取・リファクタリング、実行構成やターミナルコマンドの実行、データベース接続・クエリ実行、インスペクション検証まで含まれます。確認なしで実行させたい場合は「Brave mode」を有効化できますが、本番プロジェクトでは承認ありのまま使うのが安全です。
.NET / C# 開発での使いどころ
Rider は .NET / C# を主戦場とする IDE です。Claude を組み合わせると、ソリューション全体を踏まえたリファクタリング提案、xUnit / NUnit のテストコード生成、LINQ や async/await まわりの書き換え、NuGet 依存の整理といった作業を、Rider の診断情報を見ながら進められます。MCP サーバー経由なら、Claude が「ビルドエラーを検出 → 該当箇所を修正 → 実行構成で再ビルド」という一連の流れを Rider のツールを使って回せるため、ターミナルとエディタを往復する手間が減ります。
Unity・Unreal Engine 開発での活用
Rider はゲーム開発でも定番で、Unity と Unreal Engine の両方を正式サポートしています。Unity では C# スクリプトのコンポーネント設計やイベント関数の実装、Unreal Engine では C++ のゲームプレイクラスの雛形作成などに Claude を使えます。実際、Unreal Engine の開発環境として Rider と Claude Code を組み合わせるセットアップ事例も公開されており、IDE の補完・デバッグと Claude の生成を併用する流れが現実的な使い方として広がっています(SharkPillow の Rider + Claude Code 事例)。
つまずきやすいポイント
Rider 特有のトラブルと対処をまとめます。
- IDE が検出されない → プロジェクトルートで起動しているか確認し、Rider を完全再起動する
- Windows ネイティブ環境でプラグインが接続しない → 既知の不具合が報告されており、Rider と Claude Code 双方を最新版に更新する(GitHub Issue #2273)
- 最新版で互換性エラーが出る → プラグインと CLI のバージョン整合を確認する(GitHub Issue #22549)
- ESC で処理を中断できない → Settings → Tools → Terminal の「Move focus to the editor with Escape」を無効化する
まとめ
「Claude Rider」の答えは、専用エディタではなく Rider への Claude 統合です。Anthropic 公式の Claude Code プラグイン、JetBrains AI 内蔵の Claude、Rider 2025.2 の MCP サーバーという 3 ルートがあり、.NET / C# でも Unity・Unreal でも実用レベルで使えます。まずは契約状況に合わせてルートを選び、小さなリファクタリングから試すのがおすすめです。Rider 以外も含めた対応 IDE 全体はClaude 対応 IDE まとめで比較しています。
出典: Claude Code 公式ドキュメント(JetBrains IDEs) / JetBrains Rider MCP サーバー / JetBrains AI ブログ / Anthropic 導入事例(JetBrains)